自分はどうにも、なにかをやらかしがちだ。
残念なやらかしの中でも特に、「買ってきたものが違った」「買い物二度手間」パターンが多い。
ここ数日小規模な引越しを進めているのだが、やらかし祭りである。
まず、カーテンのサイズを間違えてしまった。
窓にカーテンがないと寒くて仕方がないのでカーテンを買いに行ったのだが、サイズを測るという概念がないイキリキャシーは適当に買ってしまった。
しかし窓はわたしが思っていたより縦長だったのだ。
まだ一日試しに泊まってみただけの家の窓のサイズを、どうしてわかると思ったのだろう。
さらに、これはよくやる人もいると思うが、シャンプーとリンスを間違えてしまったのだ。
本当はバイトを終えたあとは現住居に戻るはずだったのだが、新居の方が近いので新居に帰ろうと急遽決め、そのためにシャンプーやらを買いにスーパーに寄った。
しかし、ろくにパッケージも見なかったわたしはリンスを2つ買ってしまった。
しかも同じメーカーの同じ種類のものだ。
とはいえさすがにまるっきり同じものを2つ買ったわけではない。
その2つは形と容量が違ったのである。
2つとも詰め替え用だったのだが、先端にプラスチックがあるかないか、そして容量の違いがあった。
言い訳は尽きないが、間違いは間違い。
その日わたしは、ボディーソープで髪を洗った。
加えて、ネジ回しには大変苦労した。
ここまで読んでくださった皆さんなら察しただろう、イキリキャシーは極めて無計画なのである。
まず、家に届いたカラーボックス3つ分の段ボールを開けて驚いた。
ネジがある。こりゃ、工具が必要だ。
そういえば、父が「組み立てるのに工具が必要な場合があるので購入するように」とアドバイスをくれたような気もする。
すまぬ、父。聞き流したか忘れたかしてしまっていた。
そんなことを思いながら、わたしはドライバーを求めに近くのショッピングセンターへ繰り出した。
しかしながら、わたしは自分の不器用さを約20年も見ているにもかかわらずまだ甘く見ていた。
恵方巻きもうまく食べられない、石けんもうまく使えない、そんなわたしがまともにネジを回せるなんてとんだ夢物語だ。
ネジのてっぺんはすぐなめてしまい、すぐに使い物にならなくなった。
まだ志半ばなのに、頭が飛び出ているのに終わらせるわけにはいかない。
きっと電動ドライバーを使えばもっとマシになるだろう。
カラーボックス1つ目のネジをはめ終えたあとようやくその結論に至り、わたしは再びショッピングセンターへ向かった。
陳列棚で電動ドライバーを探していると、ネジが目に入った。
そうだ、ドライバーがあっても代わりのネジがなければ意味がない。
珍しく気づいたわたしはネジもカゴに入れた。
さて帰ってきたは良いものの、再びわたしは自分に呆れることとなる。
新しいネジがあっても、古いネジを抜く工具がない。
結局3度目の外出をすることはなく、カラーボックスの組み立ては翌日に延期となった。
なお他にも、鍵を忘れただの財布を忘れただのして他人に迷惑をかけたこともこの数日で複数回ある。
どうにも無計画で不注意な人物ではあるが、周りの優しさとお金でなんとかそれなりに生きている。
バイトをしていなければ、このポンコツを賄うことはできなかっただろう。
お金で解決できるタイプのポンコツでよかった。
いや、なにもよくないのだがまぁポンコツの中ではマシな部類だろう。