笹かまコンビーフ

イキリキャシーが、どうでもいいことを毎週金曜に綴るだけのブログ

自動回復とデータ乞い

 

「困った時の神頼み」という慣用句が表す身近な状況として有名なのは、腹痛に苦しんでいる時だろう。

 

トイレで悶えながら普段存在すら意識してない神に懺悔し、許しを乞う。

 

身に覚えがある人が多いのではないだろうか。

 

わたしはもう一つ、いい具体例を思いついた。

 

パソコンがフリーズした時である。

 

何か手続きをしている最中。

 

創作をしている最中。

 

資料集めをしている最中。

 

レポートを書いている最中。

 

大学生にとって、最後の二つは大打撃である。

 

いや、最悪資料集めをしている最中なら、履歴から遡ればどうにかなる。

 

最悪なのはレポートだ。

 

以前わたしはレポートを、完成間近にして失ったことがある。

 

何時間もかけたレポートである。

 

「自動回復されたファイル」とやらが、真っ白だったのだ。

 

たしかに、保存せず数時間席を離れた自分が悪い。

 

むしろこれでOneDriveが正しいファイルを自動回復してくれたなら、大感謝祭間違いなしだろう。

 

しかし、復元してくださったのは真っ白なファイル。

 

茫然自失とするわたしのまえで、カーソルは手持ち無沙汰に点滅していた。

 

わたしは最後の望みをかけて、そう、神に祈りながらOneDriveの「以前のバージョン」を探し回ったりなどした。

 

血の気は引いており、心の中では雨乞いならぬデータ乞いが開催される。

 

しかしやはりそこにあるのも真っ白な文書のみ。

 

無慈悲な神よ、と嘆いても日ごろから信心深いわけでもないわたしだ。

 

からしてもきっとお前などにかける情けはない、といった具合だろう。

 

さらにどう考えても保存しなかった自分が悪い。

 

腹痛は大抵の場合しばらくすれば治る。

 

しかしレポートは再び書かなければ戻ってくることはない。

 

この二つの最大の違い、神への思いの違いはここにある。